吹 付け コンクリート
安藤ハザマは脆弱(ぜいじゃく)な地山で掘削する山岳トンネル向けに、設計基準 吹付けコンクリート工法は,コ ンクリート材料を空 気圧によって搬送し,壁 面に吹付けることによって構 造物を構築しようとするものである。材料としては, モルタルあるいはコンクリートが用いられ,両 者はそ れぞれのニーズによって使い分けられている。 本文では,主 として,吹 付けコンクリート工法をト ンネルなどの地下構造物へ利用する場合を対象として 本工法の特徴および技術的問題点などについて概説す る。 2. 吹付けコンクリートとは、トンネル掘削後の地山に直接吹付けて支保材とするコンクリートです。 コンクリートを吹付ける際には、はね返り(リバウンド)が発生するため、従来、このリバウンド量低減を目的に様々な工法が開発、実用化されてきました。 例えば、セメントや混和材(フライアッシュや高炉スラグ微粉末)などの粉体量を増加させる方法があります。 また、コンクリートの粘性を上げる方法や、増粘剤を特殊な機械を用いて直接添加する方法があります。 しかし、これらの方法は別途追加設備が必要であり、材料費や施工時の手間も増加するため、工事費を増大させていました。 超高強度吹付けコンクリートは、設計基準強度54N/㎟の吹付けコンクリートで、一般的に用いられる普通強度の吹付けコンクリート(設計基準強度18N/㎟)の3倍、高強度吹付けコンクリート(設計基準強度36N/㎟)の倍の強度を有しています。 一般的に、強度を大幅に高めるためには水セメント比を小さく設定する必要があるため、コンクリートの粘性が増加し、吹付けコンクリートの施工性が低下します。 今回開発した超高強度吹付けコンクリートの配合設計にあたっては、当社が保有する「大容量・低リバウンド吹付けコンクリートシステム (注4) 」で培った配合設計方法をもとに、最適な施工性が得られるコンクリート配合に設定しました(写真3)。 「コンクリート吹付」 とは、 「コンクリート」 と 「吹付工法」 の言葉の組み合わせです。 砂や砂利などによる 「骨材 (こつざい)」 と、セメントやアスファルトなどによる 「結合剤」 を混ぜて固めた 「複合材料」 の総称を、 「コンクリート」 と言います。 一般的に、骨材が7割、結合剤が3割で構成され、結合剤の内容によって、 「セメント・コンクリート」 や 「アスファルト・コンクリート」 と呼ばれています。 「吹付工法」 は、丘隆や斜面に対して、コンクリートなどを圧縮空気により高圧ホースから吹き出させ、叩きつけるように地面に張り付けていく工事方法を指します。 つまり、 「コンクリート吹付」 とは、複合材料にコンクリートを用いた吹付工事のことです。 「モルタル吹付」とは?
吹付コンクリート トンネル
その結果、支保工間の吹付け仕上がり面に対して±20mmという高精度で平滑にコンクリートを自動で吹付ける技術が確立できたこと くなっています。また、乾式による吹付けは多量の粉 塵が発生するため、作業員の健康を損なう恐れがある ということも、使用されなくなった原因です。 湿式は、急結剤以外の材料を練混ぜた後(ウェット 場合のコンクリートの配合を示す。吹 付け試験ではモルタル試験で得られ た結果を参考にし,短時間でより高強 度が得られるセメント量kg/m3の 配合を選定した。配合の算出に際して は,空気量は0%とした。また,試験時 期を変え,コンクリート温度20℃と 実施区間の支保パターンは,図1に示すClパターン(吹 付けコンクリートの設計厚さ mm)であった。 実験要因と水準の組合せ 表1に実験の要因と水準の組合せを示す。吹付け実験の 要因はノズルから吹付け面までの距離と圧送空気の流量で 吹付けコンクリートとは、トンネル掘削後の地山に直接吹付けて支保材とするコンクリートです。 コンクリートを吹付ける際には、はね返り(リバウンド)が発生する 吹付けコンクリートは、 圧縮空気によって打ち込み箇所に吹付けて施工するコンクリートです。 型枠を使用することなく広い面に薄いコンクリート層を その結果、支保工間の吹付け仕上がり面に対して±20mmという高精度で平滑にコンクリートを自動で吹付ける技術が確立できたことを実証しました。 実トンネル 吹付けコンクリートは、NATM工法におけるトン.
強度3倍、安藤ハザマが超高強度の吹き付けコンクリート開発. 従来、NATMにおける吹付けコンクリートの配合はほとんど一定でしたが、高速道路等の大断面トンネ. をフライアッシュで置き換えることで、吹付け時のリバウンドの低減 吹付けコンクリートは圧縮空気でコンクリートを吹き飛ばして壁面に付着させる仕組みであるため、吐出量を増量しすぎると付着せずに落下するコンクリート(リバウンド) 概 要.
ロックボルトとは
ルやシングルシェル構造のトンネルあるいは地山不良部等 います。 トンネル工事において使用されている吹付けコンクリートの使用材料であるセメントや細骨材の一部. 2 実証試験と今後の展開; 実証試験により、本工法を用いた吹付けコンクリートと、従来の配合(国土交通省土木工事標準積算基準書に準拠した配合)での吹付けコンクリートを比較した結果、リバウンド率を20%以上低減できることが確認 当社はこのたび、実際のトンネル(岐阜県飛騨市)の複雑な凹凸を有する岩盤面に「自動吹付けシステム」を適用しました。. ネルの一次覆工用として、多くのトンネル工事現場で.
吹付けコンクリート工法の歴史 吹付けコンクリート工法は,欧 米においてすでに70 年以上前より主として,鉱 山における坑道の支保材料 として用いられ始め,その呼び名も「ガナイト(Gunite)」, または「ショットクリート(Shotcrete)」 などと呼ばれ てきているものである。 写真1 低リバウンド吹付けコンクリートの施工状況. 施工されており、その分野での研究が多くなってきて.